相続について

相続財産になるもの・ならないもの|生命保険金や借金は?

更新 監修:行政書士 渡邉 徳人

相続で受け継ぐのは、預金や不動産などのプラスの財産だけではありません。借金も受け継ぎます。一方で、生命保険金やお墓などは相続財産に入りません。相続税の計算での扱いとの違いもあわせて説明します。

この記事のポイント

  • 相続では、借金などのマイナスの財産も受け継ぎます。
  • 受取人が決まっている生命保険金は、相続財産ではなく受取人の財産です。
  • ただし相続税の計算では、生命保険金も「みなし相続財産」として扱われます。

ひと目でわかる一覧

相続財産になるもの・ならないもの
なるもの(プラス)
  • 現金・預貯金
  • 土地・建物、借地権
  • 株式・投資信託・国債
  • 自動車・貴金属・美術品
  • 貸したお金、未払いの給料
なるもの(マイナス)
  • 借金・ローン
  • 未払いの税金・医療費・家賃
  • 連帯保証人としての責任
  • クレジットカードの未払い
ならないもの
  • 受取人が決まっている生命保険金
  • お墓・仏壇・位牌(祭祀財産)
  • 遺族年金
  • 年金を受け取る権利、資格など本人だけの権利
  • 香典

生命保険金は「受取人の財産」

受取人が指定されている生命保険金は、受取人がもらう固有の財産で、遺産分割の対象になりません。相続放棄をしても受け取れます。ただし、受取人が「亡くなった方本人」になっている場合は相続財産になります。

相続税の計算では扱いが違うものがある

民法上の相続財産でなくても、相続税の計算では財産に含めるものがあります。

遺産分割の対象相続税の計算
預貯金・不動産なる入る
生命保険金(受取人あり)ならない入る(500万円×法定相続人の数まで非課税)
死亡退職金多くはならない入る(500万円×法定相続人の数まで非課税)
亡くなる前の一定期間の贈与ならない入る(生前贈与を参照)
お墓・仏壇ならない入らない(非課税)
借金・葬式費用借金は受け継ぐ差し引ける

財産の調べ方

  • 預貯金:通帳・キャッシュカード、郵便物から金融機関を探し、残高証明書を取る
  • 不動産:固定資産税の納税通知書、市区町村の「名寄帳」で確認する
  • 株式:証券会社の取引報告書。わからなければ「証券保管振替機構」に照会できる
  • 借金:信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター)に照会できる

マイナスの財産が多いとわかったら、3か月以内に相続放棄を検討しましょう。

参考:民法(第896条、第897条)、国税庁「相続税がかかる財産」

よくある質問

借金も相続しますか?

相続します。プラスの財産だけでなく、借金や連帯保証人の責任などのマイナスの財産も受け継ぎます。

生命保険金は遺産分割の対象になりますか?

受取人が決まっている生命保険金は受取人の財産なので、遺産分割の対象になりません。ただし相続税の計算には含まれます。

お墓や仏壇は相続財産ですか?

相続財産には含まれず、相続税もかかりません。祭祀を受け継ぐ人が引き継ぎます。

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