相続について

相続手続きの流れと期限一覧|亡くなった後にすること

更新 監修:行政書士 渡邉 徳人

家族が亡くなった後は、役所への届出から、相続放棄、相続税の申告、不動産の名義変更まで、期限のある手続きが続きます。「いつまでに、何をするか」を年表の形でまとめました。

この記事のポイント

  • 期限で特に大事なのは相続放棄(3か月)、相続税の申告(10か月)、相続登記(3年)の3つです。
  • 2024年4月から相続登記が義務になりました。過去の相続も対象です。
  • 2024年3月から、戸籍を本籍地以外の役所でもまとめて取れるようになりました。

期限のある手続きの一覧

亡くなった日から数えた期限
  1. 7日
    死亡届市区町村役場へ。火葬許可の申請もあわせて行います
  2. 14日
    年金・健康保険・介護保険年金の受給停止(厚生年金は10日以内)、国民健康保険・介護保険の資格喪失、世帯主の変更など
  3. 3か月
    相続放棄・限定承認借金などを受け継がない場合は、家庭裁判所へ申し立てます
  4. 4か月
    準確定申告亡くなった方の、その年の所得税の申告
  5. 10か月
    相続税の申告・納付遺産が基礎控除を超える場合。税務署へ
  6. 2年
    葬祭費・埋葬料の請求健康保険から支給されます
  7. 3年
    相続登記(不動産の名義変更)相続で不動産を取得したと知った日から3年以内。生命保険金の請求も3年が目安です

期限の数え方は手続きによって少しずつ違います(「知った日から」など)。目安としてご覧ください。

相続手続きの流れ

相続手続きの大まかな順番
  1. 遺言書の確認自筆の遺言は家庭裁判所の検認が必要(法務局保管分は不要)
  2. 相続人の確定亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集めます
  3. 財産の調査預貯金・不動産・株、借金も含めて一覧に
  4. 遺産分割協議相続人全員で分け方を決め、協議書を作ります
  5. 名義変更預貯金の解約、相続登記、相続税の申告

1. 遺言書があるか確認する

自宅で自筆の遺言書が見つかったら、勝手に開けずに家庭裁判所で「検認」を受けます。法務局に預けられた遺言書と、公正証書遺言は検認がいりません。公正証書遺言は、全国の公証役場で遺言があるかを調べてもらえます。法務局に預けられた遺言書も、法務局で調べられます。

2. 相続人を確定する

亡くなった方の、生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍を集めて、誰が相続人かを確かめます。2024年3月1日から、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口でまとめて請求できるようになりました(戸籍の広域交付。本人・配偶者・父母・子などが窓口で請求する場合に限ります)。

集めた戸籍は、法務局で「法定相続情報一覧図」にしてもらうと便利です(無料)。これ1枚で、銀行や法務局の手続きに何度も戸籍の束を出さなくて済みます。

3. 財産を調べる

預貯金・不動産・株式などのプラスの財産だけでなく、借金・ローン・保証債務などのマイナスの財産も調べます。マイナスが多いときは、3か月以内に相続放棄を考えます。

4. 遺産分割協議をする

遺言書がないときは、相続人全員で分け方を話し合い、遺産分割協議書を作ります。全員の署名と実印の押印、印鑑証明書が必要です。

5. 名義変更・相続税の申告

協議書をもとに、預貯金の解約・名義変更、不動産の相続登記、自動車や株式の名義変更を行います。遺産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合は、10か月以内に相続税の申告と納付が必要です。

亡くなった後の、そのほかの届出

手続き届出先期限の目安
死亡届・火葬許可申請市区町村役場7日以内
年金の受給停止年金事務所など国民年金14日・厚生年金10日以内
国民健康保険・介護保険の資格喪失市区町村役場14日以内
世帯主の変更市区町村役場14日以内
勤務先の健康保険証の返却勤務先・協会けんぽなどすみやかに
葬祭費・埋葬料の請求市区町村役場・協会けんぽなど2年以内
電気・ガス・水道・携帯電話各契約先すみやかに(名義変更か解約)

相続登記は義務になりました

2024年4月1日から、相続で不動産を取得した人は、取得を知った日から3年以内に相続登記をすることが義務になりました。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象になります。2024年3月以前の相続も対象で、その場合は2027年3月31日までに登記が必要です。

手続きが多く、期限も重なります。どこから手を付ければいいか迷ったら、お近くの専門家にご相談ください。

参考:法務省「相続登記の申請義務化について」、法務省「戸籍法の一部改正(戸籍の広域交付)」、法務局「法定相続情報証明制度」、国税庁「相続税の申告と納税」

よくある質問

相続手続きで一番注意すべき期限は何ですか?

相続放棄・限定承認の3か月、相続税の申告・納付の10か月、相続登記の3年の3つです。

戸籍は本籍地まで行かないと取れませんか?

2024年3月から、本人・配偶者・父母・子などが窓口で請求する場合は、最寄りの市区町村でまとめて取れるようになりました(戸籍の広域交付)。

相続登記をしないとどうなりますか?

2024年4月から義務になり、正当な理由なく3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象になります。2024年3月以前の相続は2027年3月31日までに登記が必要です。

遺言相続の疑問や不安は、お近くの専門家にご相談ください。ご依頼は各専門家と直接契約、中間マージンはありません。

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